再びブログを公開すること

閲覧数が千を超えたところで、体調不良に陥り一時非公開にしてから早や一年程経ちました。いくつか持病持ちで、当然の如く薬を飲むわけで、その薬の副作用でまた具合が悪くなるという悪循環に陥って抜け出せないでおります。それでいつも医者とはケンカだ。 …

江差三下り

30数年前、江差追分に出会って間もない頃、もう一つの唄に出会いました。 「江差三下り」です。 レコードだかテープだかは忘れましたが、唄:土門譲 三味線:浜谷ヨシエのコンビで録音されたものを、江差追分同様それこそ擦り切れるまで聴いて覚えました。…

歌詞考3(鷗の鳴く音に~)

「鷗の鳴く音にふと目を覚まし あれが蝦夷地の山かいな」 現在、多くの人が好んで唄っている歌詞です。 教える方も統一した歌詞の方がなにかと都合がいいというのも爆発的な人気につながっている一因であろう。 人気に火をつけたのが誰なのかは残念ながらわ…

歌詞考2-3(忍路高島~)

北海道教育大学の野村 公氏が昭和39年12月に発表した『民謡「江差追分」の研究』の中で、真偽のほどは別にして興味ある説を述べておられます。 ーーーーーーーーーー 江差の歴史は漁業の歴史といわれ、江差の人達の生活は鰊漁を土台に営まれてきたのであ…

歌詞考2-2(忍路高島~)

忍路(追分節によりてその名天下に高し) 大正九年四月鰊漁期 陸地左端の突起を兜岩と称される 忍路は北海道の西海岸にあって、千石船時代には優秀な商港であった。忍路(オショロ)とはアイヌ語で湾の意味。遠く元文年間より西川家の請負地であって、今のと…

歌詞考2-1(忍路高島~)

(神威岩) 「忍路高島およびもないが せめて歌棄磯谷まで」 わしが最も愛唱する歌詞です。 「鷗の鳴く音に~」が全盛の中で、何故にこの歌詞に惹かれるのか自分でも判然としないのですが、心を捉えて離さないその哀哀切々、男と女の情愛溢れる想いが何とも…

歌詞考1(色の道にも~)

「色の道にも追分あらば こんな迷いはせまいもの」 明治三十四年(1901年)『江差』川竹駒吉 ーーーーーーーーーー 江差追分節は元は江差が始まりである。天保の頃、貸座敷の尚切石町にいた、ある一人の芸妓が孕むということがあった。これより前、盲人…

特級編「止め」

以前「型より入りて型より出づる」という話の中で、型の中にあっても個性で聴衆を感動させる様な唄い方が今後は求められていくだろう、と言いました。その一つの例として今回は「止め」を取り上げてみます。 「止め」は四つということは決まっていますが、そ…

三位一体

わし自身は尺八を吹きません。覚えようとしたこともありますが、三日坊主でおわりました。ただし、全国大会に何度か出場した折に多くの尺八伴奏を聴く機会があって、多少は耳が肥えてきたつもりです。特に決戦会に残るレベルの伴奏はさすがに上手な人が揃っ…

追分セミナーに参加

追分セミナーには4回参加しました。 舞台であがる質なので度胸をつけるためと、江差の風に当たり、江差の匂いを嗅ぎ、江差の海を見たかったからです。鴎島から見る日本海は正に江差追分の海でした。 (江差町郷土資料館より)鴎島 遠くから行くとなると4泊…

追分再始動

追分会を脱会して30年、定年後に再び入会して思ったことは、なんとしても続けておけばよかったな~という後悔の念であります。いくらでも出た声はすっかりしゃがれ、息もたえだえの唄になっているのに愕然としました。なんせ3年じゃなく30年のブランク…

基本譜

現在用いられている「基本譜」(波状譜)は、江差追分会師匠会の承認を経て、昭和49年(1974)に制定されました。 わしは「波状譜」の歴史は大きく3つに分けられると思っている。 最初は下の図に見られるような明治から大正にかけてのものである。 これは、…

江差追分事始め

わしが最初に江差追分を耳にしたのは(その時はその唄が江差追分であることすら知らなかったわけだが)20代後半で、一時的に埼玉に住んでいた時です。 大学が埼玉にあって、卒業後もなすことなくアルバイトをしていた時期です。 そのアルバイト先の近くに…

正調江差追分の唄い方2

ここでは江差追分会師匠会の「江差追分のうたい方」を参考に、八つの基本の節についておさらいしておきましょう。これらの節は「七節七声」とともに正調江差追分のまさに正調の正調たる所以であります。 なお、基本譜等の図は、リンクをはっておきます。 htt…

正調江差追分の唄い方1

(江差屏風) 土地の古老によれば追分は「人柄を聴くもの、一生が修行」だと言う。では人柄を聴くとはいかなることか。 人にはもってうまれた能力なり性格というものがある。身体の丈夫な人、虚弱な人、声の大きい人、小さい人、舞台であがる人、あがらない…

追分フリーク

古稀を記念してブログをはじめました。 早いもので江差追分を本格的に始めて通算10年になります。江差追分会に入ってからは7年になります。通算というのは間に30年のブランクがあるからです。その辺のことは追々語りたいと思います。 主に江差追分に関…